19世紀のエナメル画はキリスト教の題材を描いた作品を模写したものが多くありますが、この深みのある色合いを原画に忠実にエナメルで再現することを考えると、その技術力と表現力に驚嘆してしまいます。
この時代にカラー写真があったわけではありませんから、模写された絵を見ながら制作されたのでしょうか。表面の擦り傷もほとんどなく、重厚な素晴らしいゴールドのフレームにセッティングされた逸品です。

Murillo原作
19世紀中期
ドイツ or フランス推定